基本用語の解説
あ行
居抜き
不動産売買において、家具・設備などをつけたままで取引すること。おもに飲食店・旅館・工場などの賃貸借で多く見られる。営業用設備や内装がすでに整っているため、居抜き物件を選んだ場合には初期費用を抑えられるだけでなく、営業開始時期を早めることができるメリットがある。
売建
売建住宅の略。まず土地の売買が行われ、その土地の上に住宅を建築するタイプの住宅販売方式。土地売買の時点であらかじめ建築業者が決まっている点が特徴で、「建築条件付き宅地分譲」などとも呼ばれる。
建売と異なり、購入者が建築の段階から関与できるため、本人の希望に沿った住宅を建てることが可能だが、建築業者が事前に決まっているなど、選択の幅はある程度限定される。
か行
建ぺい率
土地面積に対する建築面積の割合制限。地区や用途で決まっている。
※例えば、100㎡の土地面積で建ぺい率60%なら建築面積は60㎡が限度
交通
最寄り駅、停留所から物件現地までの徒歩所要時間。徒歩1分=約80m
さ行
専有面積
分譲マンションなどの区分所有建物において、区分された各部分の所有権の対象となる部分の面積。バルコニーは入らない。「内法」と「壁芯」という2種類の計算方法があり、両者の計算方法による専有面積の大きさは異なる。
た行
建売
すでに新築の住宅が建っている土地を、建物も含めて販売する取引のことを指す。建物の建設は終わっているため間取りなどの自由度は少ないが、建物と土地を同時に取得できることから、購入費が割安になることが多い。
建物面積
建物各階の延べ床面積の計。ベランダ、バルコニー、ポーチ、地価倉庫、屋根裏などは含まない。
地目
土地登記簿に記載される区分で、土地の使用状況。以下の21種類
田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用水路、溜池、堤、井溝、保安林、公衆道路、公園、雑種地。
他に行政地目として学校用地、鉄道用地。
土地面積
取引の対象となる土地の面積。実測と公簿(登記簿)面積があり、若干の差がある。
取引態様
- 仲介(媒介)
- 売手と買手の間に不動産会社が立ち、斡旋している物件。仲介手数料が発生する。
- 売主
- 直接売主が販売。仲介手数料は発生しない。
- 代理
- 売主から契約する権限を与えられ代理人として不動産会社が契約します。基本的には仲介手数料が発生します。
は行
分譲
「分割譲渡」の意味。一般的には、土地や建物を区分けして販売することを指す。
分譲住宅
まとまった土地をいくつかに分割し、そこに建て販売する住宅のこと。例えば、業者が広大な土地を購入してインフラなどの整備を行い、1戸ずつ売る住宅など。完成品を購入するため、煩わしいプロセスやさまざまな手続きが簡略化される。販売用のマンションも分譲住宅となるが、一般的にマンションの場合は分譲マンションと呼称される。
分譲地
ひとつづきの土地を業者などが買い上げ、いくつかの区画に分割して販売する土地のことを指す。言葉通りに土地だけを販売する場合もあるが、建築条件付など住宅を建てる際に業者を指定されるものもある。
分譲中物件
すでに分譲を開始している物件のことで、先着順で申込受付をするのが一般的。建物に関しては、完成済みのものと未完成のものがある。完成済みであれば、実物を目で確かめることが可能。未完成の場合でも、モデルルームなどができていて、比較的実感をつかみやすいものが多い。
や行
容積率
土地面積に対する建築延面積の割合程度。地区や用途で決まっている。※例えば、100㎡の土地面積で容積率200%なら建築延面積は200㎡が限度
用途地域
都市計画法で定めた土地の用途。12種類。建築物の規制を行い環境を保護する。以下は、各用途名と、建築可能種類【○】と、建築不可能種類【×】。各項目は例の一部。
- 第一種低層住居専用地域
- 【○】住宅、小規模な店舗や事務所県住宅、小中学校など
- 第二種低層住居専用地域
- 【○】住宅、小中学校、150㎡以内の一定の店舗など
- 【×】住環境を損なう建築。大規模な工場、劇場、風俗
- 第一種中高層住居専用地域
- 【○】住宅、病院、福祉センターなど500㎡以内の店
- 【×】工場、娯楽遊戯施設、ホテル
- 第二種中高層住居専用地域
- 【○】住宅、病院、大学、1500㎡以内の店舗や事務所など
- 【×】工場、娯楽施設、3階以上か1500㎡超の事務所
- 第一種住居地域
- 【○】3,000㎡までの店舗、事務所、ホテルなど
- 【×】大規模な工場、風俗、パチンコ店、3,000㎡超の事務所、店舗などの環境を損なう建築
- 第二種住居地域
- 【○】住宅、小規模な工場、パチンコ店、旅館など
- 【×】大規模な工場、劇場、風俗。住環境を損なう建築
- 準住居地域
- 沿道として業務増進を図りつつ、住居環境保護地域
- 【○】小規模な工場、ホテル、自動車修理工場
- 【×】大規模な工場、劇場、風俗営業
- 近隣商業地域
- 近隣に日用品の供給を主とする業務増進地域
- 【○】客室部分200㎡未満の劇場、映画館
- 【×】一定規模以上の工場、風俗営業、個室付浴場
- 商業地域
- 都心・副都心の商業、業務、娯楽の利便増進地域
- 【○】住宅や小規模の工場
- 【×】危険物製造工場、貯蔵施設、中・大規模な作業場
- 準工業専用地域
- 住宅などの混在を排除することが困難な工業地域で、環境の悪化がない工業を促進する地域
- 【×】危険物の貯蔵施設
- 工業地域
- 工業の利便を増進する地域
- 【×】学校、病院、ホテル
- 市街化調整区域
- 市街化を抑制。用途指定はないが制限有
- 無指定
- 都市計画法で無指定の地域